■相続税の申告が必要な方!
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1.土地の有効利用による相続税対策(賃貸住宅の建築)
・賃貸住宅を建築した場合、固定資産税、不動産取得税の軽減措置が受けられます。
・土地の上に賃貸住宅を建築すれば、更地から貸家建付地にかわり20%から30%程度の
評価減ができます。
・建物の相続税の評価は固定資産税評価額で評価します。固定資産評価額は建物の
5〜6割程度で、さらに貸家は借家権割合を控除しますので、実際の評価額は建築価額の
4割程度になり、建物建築により評価減になります。
・賃貸住宅建築により消費税の還付を受けられるケースがあります。
2.賃貸不動産を贈与する
賃貸不動産を相続人等に贈与した場合、贈与税の価額は、固定資産評価額から更に、借家権
割合を控除した価格で贈与税が課税されますが、その賃貸収入は相続人等に帰属しますので、
相続発生時の納税資金になります。
その場合の注意点は、賃貸住宅の敷地については、使用貸借(地代の支払いはその敷地の
固定資産税相当額以下)とし借地権の課税が生じないようにします。
賃貸住宅はその入居者の借家権を考慮し、その建物の相続税の評価において、借家権割合
相当額を控除することとしています。また、その敷地についてもその借家権の一部が及ぶとの
考えから「貸家建付地」として、借地権割合・借家権割合及び賃貸割合を乗じて求めた割合を
減額することとしています。
そこで、賃貸住宅だけの贈与があった場合に、贈与後においてもその敷地が貸家建付地として
評価されるのは賃借人について異動がない場合に限られています。
これは、贈与前後において実態が変わらないことを配慮して使用貸借通達にその旨が明記
されています。
しかし、贈与後に建物の賃借人の異動が生じた場合は、その時点で受贈者がその後の利用の
意思決定するものであり、その敷地の地代等の支払いがない場合は、原則として使用貸借で
あることから、その敷地は自用地(更地)として評価することになります。
そこで、贈与後の建物の賃借人の異動が生じないように、贈与する前に家族が主宰する
不動産管理会社等に一括して賃貸します。そして、その会社が第三者に転貸していれば、建物の
賃借人は異動しないので、将来相続が発生しときのその敷地は「貸家建付地」として評価すること
ができます。
3.不動産管理会社設立による節税対策
収益の上がる資産を法人で運営管理し、被相続人に集中する収益を分散させ、相続税の
負担を軽減することを目的に不動産管理会社を設立します。
そのため、株主は推定被相続人及びその配偶者がなることは避けて、子や孫が出資すること
が重要です。また、新設する不動産管理会社は必ずしも一つでなければならないことはなく、
承継予定者の数や目的別に複数作ってもよいのです。
また、不動産管理会社自ら、賃貸マンションを所有する場合は、借地権の認定課税をクリアー
する必要があります。
個人=地主、法人=借地人の場合には「通常の地代」であっても認定課税が行なわれないのは
、無償又は低廉の資産の譲渡または役務の提供について収入を認定する条項(法法22条2項)
が設けられてないことによります。
以上のように個人=地主、法人=借地人で「土地の無償返還に関する届出書」を提出し、借地権
の権利金の授受もなく通常の地代の場合に相続が発生すると、土地の相続税評価額は自用地
価額の80%となり減額された20%は、借地人である不動産管理会社の出資・株式の純資産
価額の計算においてプラスされることになります。
4.配偶者への居住用不動産の贈与の特例
2,000万円までの居住用財産が相続税も贈与税も課税されず、相続財産の減少を図る。 |